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2011年11月08日

意味が分かると怖い話 解説21

意味が分かると怖い話21の解説をします。

まずは、本文。

子どもも出来て、アパートも手狭になったので、中古の一軒家を買った。
それが、築3年で庭付き駅近、信じられないような格安物件だったんだ。
友人には

「事故物件じゃね?」

なんて言われたけど、ご近所さんも気さくで優しいし、
今時珍しいおすそ分けなんかも頂けるので俺は気に入っている。
妻は、

「時々、おこげ入りの失敗作もあるのよ」

なんて笑っているが。
しかし、1ヶ月程過ぎた頃から、妻の体調が悪くなり、

「視線を感じる。」

と怯えるようになった。
やはり、いわく付きなのだろうか?
家が立つ前は何だったのか隣りのおばさんに聞いてみると、

「ああ、うちの畑だったのよ~。うちの主人がいなくなってからは、
手入れも出来ないし、手放しちゃったんだけどね~。」

おばさんは少し寂しそうにそう言った。
そういえば、おばさんの家族が出入りしている所は見ないな。
寂しいから、色々とうちに世話を焼いてくれるのだろう。

日曜日、相変わらず具合の悪い妻に変わり、子どもと遊んでやろうと庭に出た。
以前の住人も子持ちだったのか、小さな砂場がある。そこで砂遊びをさせていると、
砂の中から真新しいクマのぬいぐるみが出てきた。

子どもが埋めたのか?手に取ろうとして違和感を感じ、慌てて手を離した。
胴体の部分が赤い糸で縫い直されており、びっちりと針が埋め込まれていた。
先に子どもが触っていたら・・・。ゾッとして警察を呼んだ。
庭で必死に説明したが、あまり真剣に取り合ってもらえなかった。

「この2、3年、よくそういうイタズラは聞くんですけどね。」

そんなやり取りをしていると、隣りのおばさんがひょっこり顔を出した。

「どうしたの?」

「気味悪い人形が庭に埋めてあったんです。悪意があるとしか思えません。」

「怖いわね~。それでお子さんは?」

「え?」

「怪我とかは大丈夫だったの?」

俺は明日にでも引っ越すことを決めた。

ここからが解説

気味の悪い人形が埋めてあったと言っただけなのに、
なぜ子供が怪我をしていないのかを聞いてきたのか。
それは隣のおばさんがこの人形を埋めて、
子供を狙っていたからに他ならない。



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Posted by 山川良太 at 18:30│Comments(0)怖い話
 
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